病院の中庭です。春には一面タンポポの花が咲きます。当医局が「お花畑」状態という意味ではありません。念のため。

2011年9月24日土曜日

Dr.ウィリス名医への道

ブログ管理担当のまさぞうです。


今回の「Dr.ウィリスベッドサイド診断」超マニアック情報は、
G.C.ウィリス先生に聞く「臨床技術を向上させる方法」です。


これは数年前、元気な頃の大先生に質問した時の答えを、
一般臨床医向きに改変していただいたものです。


文中、明らかにキリスト教の影響を受けた部分があり、
(というよりキリスト教そのもの)
一般の日本人にはやや抵抗があるかもしれませんが、
大先生は敬虔なクリスチャンで伝道者ですから、
そのあたりはご了承下さい。


ウィリス先生と御家族にあらためて御礼申し上げます。


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[質問]

臨床技術を磨く最良の方法について教えて下さい。

[回答] 


臨床医学では患者の身体(body),こころ(soul),そして魂(spirit)を援助します。

医学の身体面については,すでに医学部で教わっているでしょうが,次にあげるようないくつかの点に注意して下さい。

(a)臨床医は死ぬまで学び続ける必要があり,いつまでも自分が学生であるという姿勢を忘れてはいけません。 


(b)人間は失敗からしか学べません。もし何かがうまくいったとすれば,それはそのことについてすでに知っていたか,あるいは単に幸運に恵まれていたからです。 


(c)失敗したら,謙虚に,そして正直に反省しましょう。どこが悪かったのか?そしてどうすればよかったのか? 


(d)少なくとも患者に害を及ぼすようなことは避けましょう。 


(e)あらゆる治療・処置は,できるだけゆっくりと,かつ必要なだけ素早く行います。(In all therapy go as slowly as possible and as quickly as necessary.)一般に人間の身体は,急激な変化よりも,ゆっくりとした変化に対してずっとうまく順応できるからです。しかし心臓除細動のような命に関わる緊急事態では,もちろん迅速さが必要です。 


(f)American College of PhysiciansのMKSAP(Medical Knowledge Self-assessment Program)に登録しましょう。これは3年ごとに改訂され,セルフアセスメントの試験も含まれています。 


(g)私自身は上述のMKSAPが利用できるようになる以前は,1年ごとにテーマを決めて勉強していました。たとえばある年は循環器分野,次の年は呼吸器分野,その次の年は消化器分野,といった具合です。

こころ(soul)に関しては,人間の身体の中に,知性(mind),感情(emotions),意志(will)といった要素が存在しています。こころは精神科の専門分野ですね。人間の思考(thoughts),愛情(affections),欲望(desires),衝動(drives)は,すべてこころの働きです。そして人間のこころに生命を与えているのが魂(spirit)です。

医師がこころの問題に対処する時には,「人間の創造主である神のマニュアル」である聖書に則ることが必要です。聖書によらないでこころの問題を解決しようとすると,人間は自らの性向に流され、結局自分にとって何となく正しいと思われる答えを選ぶことになります。そしてそうして得た答えが聖書に反している場合、その回答は間違っているものです。旧約聖書の箴言14:12に「人が見て自ら正しいとする道でも,その終わりはついに死に至る道となるものがある」とある通りです。聖書は神の教えであり,それによって私たちは自らの行いが神の道にかなっているかどうかを知ることができます。例えば「死期の近づいた患者さんに,人生の終わりの準備をさせるためにどう話したらいいか」という問題を考えてみましょう。この問題に対する答えは,神の言葉である聖書の中にあります。特にマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの四福音書が役に立つでしょう。聖書の中のこれらの箇所を読めば,神が現世,来世,そして最後の審判について,私たちに示してくれた正しい答えを知ることができるのです。
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なお最近、多数の協力者の皆様のおかげで大先生の検査本
Clinical Laboratory Methods for the Office or Outstation」
のデジタル化が完了しました。ありがとうございました。


できあがったコンピュータファイルは、
「Bedside Medicine」とともに、
ウィリス先生のホームページ
https://sites.google.com/site/virtualclinicofdrgcwillis/
からダウンロードしていただけます。



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