病院の中庭です。春には一面タンポポの花が咲きます。当医局が「お花畑」状態という意味ではありません。念のため。

2014年12月22日月曜日

数年に一度の大雪、本州からの新しい風

初めまして、後期研修医のMと申します。医局のブログを更新するように言われてから早や数か月。更新の大幅な遅延を深くお詫び申し上げます。

季節が経つのは早いものでこちらの病院に来てからもう8か月となりました。日々の外来、病棟診療に加え、勉強会や医局会での症例検討、最近では家族心理教育も始まり、充実した毎日を過ごしております。

さて、十勝地方は先週、数年に一度の大雪に見舞われました。管内の小・中学校は148校中134校が休校になり、交通機関もマヒする等大変なものでした。学生時代に旭川にいた頃は雪かきが日々の日課でしたが、帯広の少ない積雪に慣れてしまっていたのか、全身筋肉痛になり疲労困憊でした。

そんな足場の悪い中、先日後期研修の見学として三重から研修医の先生が来て下さりました。北海道に来る事となりましたら是非一緒に働いていければと思います。当院では精神科医、後期研修医、薬剤師共に募集しておりますので、ご興味ある方はご問い合わせ頂ければ幸いです。

今年も残す所あとわずかですが、家の周りの雪かきも一段落ついたので、後は昨年から始めたスノーボードを年内に一度、運動不足解消に行ければと思っています。本年度は皆々様方にお力添え頂き、大変お世話になりました。少し早いですが来年もよろしくお願い申し上げます。

2014年11月9日日曜日

初冬の十勝晴れ

お久しぶりです。

ほぼ半年ぶりになりますが、ブログ管理担当のまさぞうです。
北海道は秋を過ぎて冬模様になってきました。
10月下旬のある朝、えらく寒いと思ったら、
ほぼ一晩ですっかりイチョウの葉が落ちてしまいました。

当院では引き続き精神科医を募集中です。
最近は業務もかなり効率化され、
研修医向けの教育プログラムや
患者さん・家族向けの種々の心理教育プログラムも充実してきています。
意欲あるお医者さんの連絡をお待ちしております。

それと、どなたか当院で働いていただける
薬剤師の方はおられないでしょうか?
興味のある方はページ末尾の小飼課長まで御連絡を!

2014年6月10日火曜日

フィジカルアセスメント小テスト

ブログ管理担当のまさぞうです。

さる5月23日、当院2回目のフィジカルアセスメント小テストを行いました。


これは京都府にある福知山市民病院の
川島篤志先生が考案されたもので、
全6回の問題と解説は
約2年前に医学書院の「週間医学界新聞」に連載されていました。

このテストは、かなりの部分が
例の「Dr.ウィリス ベッドサイド診断」に準拠しています。
ただウィリスノートの高度な内容が
非常に分かりやすく、日常臨床に即した設問に編集されており、
身体診察への入門ガイドとして、
看護師さんだけでなく、医師にとっても非常に有用です。
(入門篇といってもレベルはかなり高いですが。)

実はこの小テストには医師用もあります。
これはかつて舞鶴市民病院で使われていたチャートをもとに、
川島先生がテスト形式に編集されたものですが、
こちらは本当に実践的で、ハイレベルです。

私自身、ウィリスノートに関しては
それなりに知っているつもりでしたが、
看護用も、医師用も、初見の正解率は60%前後・・・(泣)。

それでも従来の個々の症例に準拠したやり方では
覚えるのに約1年かかる内容を、
たった1日で学べる(医師用の場合)のですから、
これは絶対におすすめです!
(ただベッドサイドで活用するには知識だけでなく経験も必要です。)

この小テストの勉強会は今後も毎月1回、
第3金曜日(午後5時半から約1時間)に
当院研修室で行う予定です。
約半年で全6回を終了し、これを繰り返していきます。

いろんな「大人の事情」から、このテストを実際に行っているのは
日本でもほんの少数の施設しかありません。
北海道内ではおそらく当院だけでしょう。

次回は6/20<金>に第3回(内容は第2回の分)を予定していますが、
状況によっては翌週に延期することもあります。
もし参加希望の方がおられましたら(当院以外からでも結構です)
midoripsy2010@gmail.com
へお問い合わせいただけるとスムーズだと思います。


意欲のある看護師・医師の皆さんの飛び入り参加大歓迎です!

2014年5月3日土曜日

早朝ゴルファー2014年


早朝ゴルファー2014年 53
お久しぶりです。精神医学を全く語らない医局員Hです。今年もゴルフシーズンが到来しました。4月からは新採用医師が3名もあり、医局も活気付いています。残念ながら誰一人としてゴルフをする人が居らず、今年も相変わらず一人で早朝ラウンドすることが多くなりそうです。
  53日 音更町十勝カントリークラブ 曇 程よく暖かく 微風 4時40分スタート

夜明け前が一番暗いThe darkest hour is just before the dawn.

本来は「苦難や雌伏の期間は、終わりかけの時期が最も苦しい。それを乗り越えれば事態が好転するだろう」という意味です。早朝ゴルファーHにとっては「AM3:00の起床はとても辛い」となります。加齢とともに早朝に覚醒しやすくなり、妻には「じじい起き」とも言われ、一部の人から朝に強いと誤解されているようですが、やはり普通に3時起きはきついです。今日は330分の起床でした。ちなみにコースに到着時420分頃には駐車場に10台以上の車があり、皆スタートした後でスタートホールには誰も居らず、早朝利用の中では恐らく自分が最終客と思われます。十勝のゴルフ馬鹿の早起きは侮れません。
 
春は良いですね。桜が満開でした。つつじもきれいに咲いています。エゾリスが土を掘り返しています。フェアウエイの野うさぎのうんこを踏まないように気をつけましょう。~できれば脱糞は林の中でしてもらいたい。気のせいだと思いますが、スタート時と比べて最終ホールの頃になると(約4時間弱の間に)林の色の黄緑色が濃くなっているように見えます。気分はちょっと贅沢な里山の早朝ハイキングです。何よりもまだ虫が少ないのが良いですね。今日はグリーン上で2匹しかミミズを見ませんでした。

鳥の鳴き声もにぎやかですよ。ピーチクパーチクetc.「デデッボボー」:キジバト、「ホーホケキョ」:うぐいす~ぐらいしか自分には識別はつきませんが、ゴルフの調子が良ければ実に楽しく心も和みます。ところで、春先は芝生の管理上どうしてもグリーンが遅くなり、そのためパットが打ち切れずショートしやすくなりがちです。「ああ~また短かった...」と嘆いていると何故かしらあの鳥の鳴き声が耳に付いて来る。-「チビリ、チビリ、チビリ」-その3拍子を繰り返されると、自分の下手さが情けないやら腹が立つやらで、「チビリ、ビビリ、びびリ」に聞こえてくる。「俺のパットを馬鹿にしやがって!いつかあいつを焼き鳥にして食ってやる。」と善からぬ事を考えていると、次のホールでは間違いなくティーショットをミスしてしまいます。

ゴルフはメンタルなスポーツなのです。

2014年2月11日火曜日

ウィリス先生の身体診察ビデオ(その3)

お久しぶりです。ブログ管理担当のまさぞうです。

ここ数年、毎年元旦にG.C.ウィリス先生の身体診察ビデオを
見直して勉強するようにしています。

今年もほぼ1年ぶりに今は亡き大先生のベッドサイド講義に参加しましたが、
毎年少しずつ新しい発見があります。
http://www.youtube.com/user/masazo2008/videos

そもそもこのビデオは、
視診・聴診・触診といった基本的診察手技のお手本を記録する目的で、
2009年11月にカナダのウィリス先生の御自宅におじゃました際、
ぶっつけ本番の1回撮りで撮影されました。

大先生はその時すでに体調完全ではなく、
1時間あまりの撮影でかなりお疲れになったようでした。
撮影後、近くの町に昼食を食べに行った時、
起立性低血圧の前失神発作を起こされたことを思い出します。

事前に「身体診察のビデオを撮りたい」とお願いしておいたところ、
ウィリス先生御自身は今あるものとは少し違ったプランを
持っておられたようでした。
それでも撮影前日に
「短時間で全身をスクリーニングする方法を実演して下さい」
とお願いすると、すぐにこちらの意図をくんで下さり、
私の想像以上に素晴らしいものが出来上がりました。
(自画自賛ですね。)

このビデオの特長は、
世界最高レベルの臨床指導医による「本当に使える」身体診察の実演を、
世界のどこからでも無料で見られる、というところにあります。
画質は悪く、逆光で、当時のYouTubeの時間制限により
1本15分で3部構成のこまぎれビデオになってしまいましたが、
内容は市場に出回る高価な医療講義DVDを
はるかに上回っているはずです。

このビデオはウィリス先生の著書
「Dr.ウィリス ベッドサイド診断」
を補完する役割を持ちます。
特に打診、心臓や腹部の触診、腱反射弛緩時間の評価
といった最近あまり使われない診察技術は、
文章を読んだだけでは絶対に習得できません。
(そもそも現在の日本でこの種の診察技術を
実際に使える指導医が何人いるか・・・。)

私自身、身体診察についてはそれなりに詳しいつもりでしたが、
頸静脈圧の測定法について
「枕を入れて患者の上体を起こし、
患者の頸部を軽く圧して(外)頸静脈を見ればいいんだ」
とあっさり説明された時は、正直いって驚きました。

以前有名な某JC先生の臨床講義に参加したときには、
「外頸静脈では正確さに欠けるから」と
患者の頸部をいろいろな角度からペンライトで照らして
内頸静脈の拍動をみる技術を教えられました。
JC先生がやるのを見ると簡単そうでも、
自分でやると全然できません(笑)。

ウィリス先生に「外頸静脈でもいいんですか?」と尋ねたら、
「あぁ、どうせ外頸静脈と内頸静脈はつながっているからね」
とのこと。
「でも、先生の本(Dr.ウィリス ベッドサイド診断)には
『内頸静脈がどうしても見えない場合のみ外頸静脈を使う』
と書いてありますけど・・・」
とはとても言えませんでした(笑)。

またこのビデオの恐るべきところは、
Part 2の11分20秒あたりでウィリス先生が
「このルーティン診察ですべての主要な疾患を除外できます」
とさりげなくおっしゃっていることです。

呼吸器・循環器・神経系・消化器系・内分泌系など、
臨床医学のあらゆる分野を究めた人でなければ、
このセリフは吐けません。
身体所見を勉強したいが、最低限何を覚えればいいのか
分からない若いお医者さん、
また検査設備の少ない僻地の医院や、
訪問診療に従事する医療スタッフにとっては、
このウィリス先生の実演は本当に価値あるものになるはずです。

私自身、このビデオを制作したときには、
「バッハ、モーツァルト、ベートーベン、ショパンといった
大作曲家が、自作を解説付きで演奏しているようなビデオだ」
と考え、医学界に大反響を巻き起こす(!)と期待しましたが、
残念ながらこれは誇大妄想でした(笑)。

しかし、本当によい医者になりたいと思う臨床医にとっては、
このビデオは値段をつけられない宝物です。
「所要時間7〜8分の身体診察でほぼすべての主要疾患を除外できる!」
もちろん無症状の早期癌なんかは無理ですが・・・。

皆さんもぜひ伝説の名医G.C.ウィリス先生の
ベッドサイド講義に参加してみてください。
最近アクセス数も頭打ちですし(笑)。

2014年1月21日火曜日

医師歓迎

寒中お見舞い申し上げます。
 同じ北海道でも、日本海側では例年以上の豪雪となっている地域がある一方、十勝地方は異常なほど雪が少なく、除雪の苦労がなくて道路も運転がしやすいですが、畑に雪が積もらないせいで土の凍結が進んでしまうため農作物への影響も心配されるそうで、良いことばかりとは言えないようです。
 さて、3月で当院を退職される2名の医師に代わって、4月から3名の医師が当院に来てくれることになりました。麻酔科医としての経験も豊富な中堅の精神科医1名と後期研修医2名で、当医局の平均年齢が5歳くらいは若返りそうです。後期研修医は2人とも一般病院での2年間の初期研修で救急医療の経験も豊富なため、身体管理などの面でも活躍が期待されます。1名は当院にとって久々の女性医師で、患者さんのご希望にも答えられるのではないかと考えています。
 ほかにも若手の精神科医で当院を見学に来ていただいた方があり、来年度以降も、常勤医、研修医、非常勤医師、当直医などあらゆる勤務形態で、医師募集を継続する予定ですので、地域医療に意欲のある先生は是非お気軽にお問い合わせください。見学ご希望の場合は、旅費の提供もご相談可能ですので、詳しくは当院のホームページをご覧のうえ、ご連絡ください。
 退職される先生には、これまでお世話になりました。今後のご活躍をお祈りいたします。(院長)