病院の中庭です。春には一面タンポポの花が咲きます。当医局が「お花畑」状態という意味ではありません。念のため。

2017年3月13日月曜日

神経発達症の人のための人間関係マニュアル16(L.カナーの成功例10)

ブログ管理担当のまさぞうです。

今日の基準からすると非常に重症の自閉症でありながら,
専門的援助なしで良好な社会適応を果たした
L.カナーの12症例のうち,第10例を紹介します。

このケースについての記述は多くありませんが,
「成功した症例の中でも最もうまくいったケース」
とのことです。

症例10:ロバート・F

 ロバート・Fは8歳時にジョンズ・ホプキンス病院を紹介受診し,現在(1954年?)は23歳である。
 ロバートは他の自閉症の子供たちよりも高い社会適応レベルに達している。ジョンズ・ホプキンス病院の初診時(8歳時)には明らかな自閉症の特徴を呈していたが,その時すでに成長・改善の兆しがみられた。
 ロバートは2年間海軍で気象学者(meteorologist)として働き,結婚して健康な息子を1人もうけた。最近は作曲の勉強をしており,いくつかの作品は室内管弦楽団で演奏されたという。

 全12例の紹介が完了したら,カナー先生の考察を日本語訳し,その後で(蛇足とは思いますが)まさぞうの感想をお示ししたいと考えております。

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